自民引き続き60議席到達の勢い・維新復調し立民堅調
○予想議席数
自民58(-8) 公明14(+3) 維新9(+2)
立民21(+12) 共産7(-1) 国民6(-2) 社民1(±0) れいわ1 無所属7
その他0
※括弧内は改選議席数からの増減
○概況
堅調な基礎票を持つ自民が再び60議席をうかがう状況。さらに与党で改選議席の過半数に到達する見込みで,改憲勢力での2/3を維持できる可能性もある。今回も野党は1人区で統一候補戦略を組んでいるが,先般の情勢からすると前回ほどの勝ち星は厳しく,2桁勝利は微妙な情勢である。逆に自民は前回敗北を喫した1人区でいくつか逆転が見えてきている。野党は一人区で先行・リードは3議席にとどまりそうだが,東北を中心に激戦区が10以上有り勝ち星を伸ばしそう。
与党は自民がほぼ横ばいの得票を見込み,50議席台半ばを固めて60議席台に届く可能性がある。70議席は厳しく,現有議席よりは減らしそう。選挙区は30議席台半ばを固めて40議席超をうかがっている。複数区は安定しており,広島で2議席目も視野に入っており力強い。野党は2人区で自民に総取りを許す可能性も。比例も堅調で10議席台後半が確実。20議席を超える可能性もある展開だ。
公明は手堅い得票で堅調に議席を確保し,15議席弱まで伸びそう。選挙区は全員当選が視野に入り,比例区も以前ほどの勢いはないにしろ6議席はほぼ確実で現有7議席目に手が届きそう。
維新が復調している。大阪・兵庫で再び票を伸ばし,大阪では100万票以上,兵庫でも前回衆院選比例票を大幅に超える得票が見込まれ自民・立民・公明につづく得票数になる可能性が出てきた。しかし,大阪近辺を中心とした都市部とそれ以外では得票率に大きな差が出そう。選挙区では大阪で現職が優位に2人目も一歩リードし,兵庫でも当落線上に絡んでいる状況だ。比例は他の地域の票数次第だが4議席はほぼ固め5議席目も圏内に入りつつある。合計7議席程度が有力で10議席をうかがう情勢で力強い。
野党は立民がさらに票をのばし,今回の選挙では選挙区と比例区合計して20議席に届く可能性があり議席倍増がほぼ確実。複数区で堅調な戦いを進めている。東京では激戦が続いているものの,選挙区では8議席が有望で2桁に到達してさらに伸ばす可能性もある。比例も10議席程度は有望でさらに上積みを狙う展開だ。
国民は野党第二党を維持出来なさそう。合計で二桁議席の獲得がかなり厳しくなってきた。愛知・長野・静岡での議席獲得が有力視されているがその他の選挙区では伸び悩んでいる。比例も有力議員の地元では伸びる傾向があるが立民におさえられそうで、5議席が厳しくさらに減らす公算である。
共産は以前ほどの勢いはないものの3年前獲得の6議席を上回る可能性がある。選挙区では,東京は議席維持がほぼ確実で埼玉でもやや先行する。また、千葉・大阪などでも僅差で追い上げている。共産の牙城である京都は現職が一歩抜け出しそう。比例区では4議席が有望で現有議席の5議席に届く可能性も残されている。
社民・れいわ新選組は議席獲得の攻防に。野党系無所属は沖縄で先行・愛媛で一歩リードし,東北で4人が接戦になりそう。その他も滋賀や新潟などで激戦になっている候補がいる。
予想投票率:前回2016年よりやや低い(50%程度)
○複数区
東京・大阪・兵庫・広島は激戦模様だ。そのなかでも自民は安定した戦いぶり。自民は15議席を固めて17議席目をうかがう(全員当選の可能性)。立民は8議席を固めて10議席に手が届く可能性がある。維新は2議席を固めて最大5議席に伸ばす可能性がありそう。共産は2議席がリード~やや先行で最後の議席を巡って激戦区が多い。公明は7議席全てを確保できる可能性がある。広島では無所属候補が競り合っているが,その他の政党はれいわ新選組をのぞいて議席獲得の可能性はない。
北海道 自民岩本やや先行・共産畠山が猛追
与党票と鈴木宗男個人票をあわせると自民候補2人で150万をうかがう。道知事を務めた高橋はるみが知名度を活かして一歩抜け出し,盤石。80万票を超える可能性も。立民は高めの支持率を背景に勝部が高橋に続いて当選ラインからリードを広げて優勢。自民の新人岩本が公明票や組織票を一定程度集めるも終盤に入っても伸びきらず共産畠山に追撃を許している。
茨城 無風の選挙に
自民・公明で60万票以上の豊かな票田をもとに,上月が盤石。野党は分裂しており,立民と国民がそれぞれ30万票に乗せられるか微妙なところ。ただ,国民の現職が立民に移籍の上立候補しないというのである。自民も2人目の立候補をしていない。2議席目は小沼が大きく先行する。共産新人は厳しい。
千葉 豊田僅差でリード・浅野猛追
与党票であわせて120万を超える勢いがありそう。まず,石井が盤石だ。その次の長浜も支持基盤を固めて優勢。自民は票割りが心配な点。豊田は支持基盤を固めきれず,石井に先行を許し伸び悩み気味。浅野に唯一の女性候補として猛烈な追い上げを許している。
埼玉 伊藤がやや先行・宍戸と沢田が激しく追う
古川・矢倉が基礎票を背景に盤石で,新人の熊谷が立民の高い支持率を背景に優勢。最後の1議席が争いに。共産の伊藤は自陣の支持層と無党派層・一部の立民支持層を背景に順調な得票の上積みが見込まれ,一歩リードしそう。国民の宍戸については無党派や立民支持層からの支持獲得が遅れている。そのため,維新の沢田とともに,伊藤を激しく追っている。
東京 最後の2議席・4氏激しく競る
丸川が盤石だ。100万票を超えそう。山口も前回得票からすれば80万票前後が見込まれ優位とみてよいだろう。自民は200万票近い予想得票を背景に,武見も60万票以上見込まれリードする。共産の現職吉良も無党派票を背景におなじく60~70万票台が予想されこちらも先行。立憲民主党の塩村・山岸は同政党の堅調な支持率を背景に戦っている。しかし比較的直前になって,音喜多が維新から立候補。知名度がある。また,公示後にれいわ新選組の野原が急伸しており,塩村・山岸・音喜多・野原の4氏が残り2議席を巡って激しく競り合いそう。水野は追う展開。朝倉らは厳しい戦い。
神奈川 松沢・浅賀接戦
島村は自民の高い支持率・得票を背景に100万票を超える盤石さ。立民の牧山も堅調な支持率を背景に先行する。公明の佐々木は順当に行けば60万票前後でこれも先行。松沢は維新から立候補して知名度をいかしているが以前ほどの勢いがない。浅賀は堅調な基礎票を背景に戦うが無党派や他の野党支持層に浸透できるか。
愛知 4氏優勢
酒井が独走だ。大塚と田島はそれぞれ知名度と政党支持率を背景に堅調だ。公明の安江もやや優勢。維新の岬と共産の須山が追いかけるが厳しい。
静岡 榛葉やや優位
牧野独走。堅調な与党票を背景にトップ当選確実だ。もう1議席は榛葉と徳川の争い。国民は支持率こそ低いが,榛葉は有力候補で粘り強い得票が見込まれる。与党票の一部をここに来て受け取ったため,やや先行する。反面徳川は無党派票をおさえつつあるが少し苦しいか。
京都 倉林一歩抜け出す
西田が大きく先行する。2議席目については,共産現職の倉林が抜け出しつつある。なおも僅差であり増原とともに激しい戦いを繰り広げている。倉林は共産党支持層をまとめ,立民・国民支持層の一部の票も集め無党派にも浸透する。増原は支持層こそ共産より大きいが,終盤になってもまとめきれていない。
大阪 維新2議席へ一歩先行・公明杉と共産辰巳接戦
情勢が変わった。大阪W選挙で勝利した維新は東が盤石だ。自民は柳本が立候補しないため,太田のみの出馬。太田は自民票を背景に優勢。梅村も順調に伸びて先行する。最後の議席は杉と辰巳が激しく競り合い,亀石が僅差で続く。杉は公明票以外に伸びが見られず追撃を許している。辰巳は立民の票も獲得して追い上げてきたが逆転するまで伸びるかどうか。
兵庫 維新清水・公明高橋・立民安田接戦
自民の安定した得票から加田が優勢。続いて清水・高橋・安田が激しく競り合いそう。清水は維新の関西における堅調な支持率を背景に順調に伸ばしている。高橋も公明票をまとめている。安田は圏外だったが無党派票で堅調になり,追い上げ接戦になった。安田がどちらかを落として滑り込む可能性も十分ある状況だ。
広島 溝手・河合・森本激しく競る
自民が2人目を擁立したことで,主要三者が激戦となっている。与党予想票を均等に2分割すると立民+国民の予想得票とほぼ一致している。河合が伸びてきたため,開票するまで誰が落ちるのかわからない情勢となっている。
福岡 3氏優勢
松山・下野・野田が優勢で,無風の選挙になるとみられる。
○1人区(予想値=与党23:野党9)
野党候補が公示前は2人の優勢だったが終盤になって抜け出した候補が出てきた。沖縄・長野に加え愛媛がやや優勢で新潟・宮城・山形で競り合いから抜け出しつつある。とはいえ自民はやや優勢も含めて23名が当選をうかがっており野党劣勢だ。しかし,当落線上ある選挙区が多いため,今後の情勢次第では,野党も一定の伸びしろがある
沖縄
県知事選挙の余波から高良がリード。無党派で浸透しており,野党票もまとめており優位に進めている。対する安里が追っているが,与党票が固まらず苦しい。
鹿児島
尾辻優位。野党候補が追うも厳しい。
宮崎
長嶺盤石。
熊本
馬場優位。
佐賀
山下先行。
長崎
古賀が先行する。前回の参院選では10ポイントを切って接戦気味だった。白川は懸命に追っているが,知名度不足で追いつくのは厳しい。
大分
磯崎がこれまで勝ってきたが,30万票に届いていないため,注目区。それでも与党票を固めた磯崎が僅差でリードする。対する安達は新人のため出遅れているが,無党派に浸透しつつ有り激しく追い上げている。
徳島・高知
高野先行。
香川
三宅先行。
愛媛
永江が一歩リードする。自民は候補を入れ替えてらくさぶろう氏を擁立した。野党側は引き続き永江氏。前回は永江氏が横一線まで詰めたが,公示前の情勢では自民現職がややリードする可能性が高かった。今回は現職立候補見送りによって情勢が変わってきた。永江が知名度を武器に与党票に食い込みを見せている。
山口
林盤石。
鳥取・島根
舞立先行。
岡山
石井が優勢。立民の堅調な支持率を背景に,原田が政権批判票を集めて追い上げるが苦しい。
和歌山
世耕安定。
奈良
堀井が優勢。西田は追っているが厳しい。
滋賀
嘉田が統一候補として出馬。与党票が多い地域ではあるが,嘉田の知名度があるため無党派層で大きく先行する。他方二之湯は支持層がやや固まっていない。両者の激戦になりそう。
三重
吉川がややリードするも予断を許さない。芳野は無党派でリードしており、今後も堅調に票が伸びそう。なおも吉川は支持層を固めており力強く一歩先行する。前回も与野党が僅差の戦いを見せており今回も同様に激しく競り合う展開もあるだろう。
岐阜
このところ自民が安定した戦いをしている。大野が順調に伸びている。大野先行。
福井
滝波盤石。
石川
山田安定。
富山
堂故盤石。
長野
衆院選では野党側に過半の比例票が集まった。これを背景に,知名度のある羽田が先行し小松が追っている。小松は無党派で浸透するかどうか。
新潟
与野党がほぼ五分の比例票になっているが,打越が終盤になって競り合いから一歩抜け出した。塚田は激しく追っている。前回参院選と知事選は野党が昨年の知事選は与党がとり,衆院選では小選挙区で激戦となっていた。今回は塚田の失言が響いて自身の与党票を固めきれず,無党派で浸透しきれず。対して,打越は無党派で支持を拡大している。
山梨
前回の参院選や衆院選の結果などを踏まえても与野党の票差は僅差であるが,野党候補が出遅れたため森屋が先行している。
群馬
原盤石。
栃木
昨年の衆院選などの結果も考えると高橋が先行する。立民の加藤が激しく追うが厳しい。
福島
共産も含めた野党票が比較的多いものの,知名度で森がわずかに先行し水野が激しく追っている。
宮城
与野党の基礎票が拮抗する。終盤なって石垣が一歩抜けだしリードを広げつつある。石垣は野党支持基盤を固めた上,無党派で大きくリードしている。愛知は激しく追う。
山形
前回は舟山が圧勝したところ。しかし,基礎票を見ると与党票が目立つ。芳賀は無党派に支持を広げており,混戦から一歩抜け出しつつある。大沼も与党票を固めており引き続き僅差での争いになっている。
秋田
中泉が現職。ここに寺田議員の妻が立候補して知名度を武器に伸ばしている。対して中泉も再び与党票を固めつつ有り寺田・中泉が横一線だ。
岩手
平野が知名度を武器に健闘している。横沢・平野接戦。
青森
滝沢がやや優勢に。小田切が野党票を固めて無党派に浸透し懸命に追い上げている。
○比例区
自民リード・立民が懸命に追う
自民は2000万票前後の得票予想を背景に,18議席程度を固めて20議席に迫る勢いが有り堅調だ。公明党は,前回の7議席維持も視野に入る情勢だが600万票以上の獲得と6議席は確実。維新はW選挙により回復し引き続き3議席が確定で4議席も手中に収め5議席もほぼ圏内。関西で得票を伸ばし500万票を大きく超えてくる可能性がある。立民は,衆院選の希望の党やその他野党の票を一定程度取りながら伸びそうで1000万票を超えてくるだろう。10議席以上は有力でさらなる上積みが見込まれる。国民は票が伸び悩み。有力候補もいるため一定程度は確保するとみられるが,最大でも4議席程度にとどまりそう。得票は500万票に届かない可能性が高い。共産は,前回より厳しいが3議席を固め4議席目が有力になりつつある。得票は400万票以上を見込む。社民は1議席死守が見えてきた。れいわ新選組は30~40歳代の無党派で支持が集まりつつ有り,新規で議席獲得の可能性が高まってきた。政見放送があまりにも品位に欠けるNHKから国民を守る党も議席獲得の可能性が残されている。
無党派票の分散状況によっては,得票数が変わる。100万票動けば1議席の当落が入れ替わりうるだけに目が離せない。
現時点では立民12議席目・自民19議席目と20議席目・共産5議席目が当落線上で追っている。N国は激しく追う。
※固定票と無党派層
これまでの様々な資料から総合すると自民の支持は男性がやや優位にたっている。特に若年層では女性に対して大きく先行している状況だ。立民もわずかだが男性優位。維新は総じて男性優位だ。逆に公明は女性票が優位に立っている。共産は拮抗するがやや女性票が多い。
無党派票は現状自民・立民・維新が多い。投票率が上がるとこの3政党が得票を伸ばす。公明は投票率が低いほど得票率で優勢になりやすい。共産は固定票もあるが無党派票によっても動いている候補も最近は増えており一概に有利不利が結論出来ない。
○合計予想
自民(選挙区35~40~43+比例区17~18~21=52~58~64)
公明(選挙区5~7~7+比例区6~7~8=11~14~15)
維新(選挙2~4~5+比例区3~5~6=5~9~11)
立民(選挙区8~10~14+比例区9~11~13=17~21~27)
国民(選挙区3~3~4+比例区2~3~4=5~6~8)
共産(選挙区2~3~6+比例区3~4~5=5~7~11)
社民(比例区のみ0~1~1)
野党系(選挙区のみ5~7~9)
れいわ(選挙区0~0~1+比例区0~1~2=0~1~3)
その他(比例のみ0~0~1)
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