さて、都議選の投票日があと3日後に近づいてきた。
都政だけではなく、国政にも間接的な影響を与える(のがいいかどうかは別だけど現実として)重要イベントである。
このほど、時事通信が情勢調査を発表してきた。
前のブログ(https://683-shirasagi7.amebaownd.com/posts/2581045)で、今後のあり得そうなシナリオを3つ挙げて説明した。
そのうち、「自民党が50議席を上回る」というストーリーは時事通信の報道でほぼ消えたと言ってよいだろう。大幅に下がる可能性が高いところで、50議席以上で微減というのは明らかに矛盾してしまう。また、時事通信の報道は小池知事への高めの支持率とも整合的で、外観としてはある程度当たっているのだろうとみている。
そうすると、残る選択肢は2つになった。
選択肢1:自民党が40議席台で踏みとどまる
選択肢2:自民党が40議席割れで大敗する
前提として、都民(都民系無所属も含む)+公明、小池シンパで議会の過半数は堅いとみる。
時事通信の報道を他の情勢報道も加味してかんがえると、都民+公明が64を上回っている可能性は極めた高い。また、公明党は全員当選が基本の政党なので、それを差し引くと都民が40議席を確保している可能性が極めて高いといえる。
~6月29日現在の予測は自民40議席台~
現時点での個人的な予想は以下のとおり
都民 41~48~53
公明 23人全員当選
自民 34~43~50
共産 1~5~16
民進 0~1~6
ネット0~1~3
※接戦区次第の箇所があるため、足しても127にはならないようにしてある。
都民+公明=64~71~76
都民ファーストは、40議席代後半まで食い込むかどうかというのが次のラインになっていると思う。この点は前回の予想とは変わらない。公明党は全員当選を見込む。
自民は、前回予想から微減とした。一応40議席台は維持するものとかんがえている。複数区で全く議席がとれないということはほとんどあり得ないからである。50議席も…という状況から、40議席で持ちこたえるというように局面が変わったとみて良い。
共産は、組織票中心ということもあって、やや厳しめに評価した。とはいえ、議席確保がかなうかは接戦区によるという基本的な情勢に変わりはない。自民党とは逆にここから上積みが出来るのかという状況だ。
民進・ネットは変化無し。
~情勢が変わる余地は?~
与党支持者にとっては、あまり聞きたくない話で恐縮だが、自民党は現在以下のようなスキャンダル・失言・疑惑を抱えている。
・森友問題
・加計問題→S議員に献金疑惑が浮上 (NEW)
・T議員パワハラ・暴行疑惑
・防衛大臣失言パート…いくつだっけ? (NEW)
内閣支持率は既に下落しているため、こういった問題がダメージなのは間違いないのだが、上記で(NEW)とした点が注目だ。これらは時事通信の情勢調査には間に合っていない可能性がある他、T議員は今朝方新たな音声テープが公開され既に物議を醸している状況である。
以上を踏まえてかんがえると、時事通信が終盤情勢を発表してはいるが、これで決着と言い切れる状況ではなさそうだ(つまりもう一段下押しになる可能性も)。もちろん、議席に影響するほど動く可能性は必ずしも高いかどうかは僕は疑問に思っているが、
「絶対に動かないか?」といわれると「それはわからない」と答える他ない。
仮に、動いた場合には以下のような展開を予想する
都民:中央値50(+2)。さらに、最低ラインが43議席へ
公明:全員当選変わらず
自民:中央値39(△4)に減少。過去最低水準
共産:7議席以上(+2)+接戦区の状況による
もしもこれに政権批判票の一定数が共産・民進に向かうと
・自民は過去最低の38議席陥落
・都民は最低ラインがさらに上昇
・共産は議案提出権の11議席確実
・民進にも議席が行く可能性
という展開もあり得るわけだが、ここまで戦況が悪化するというのはさすがに可能性としては低いだろうという感じだ。
~注目選挙区の予想~
いい加減な予想なので、それこそ話半分で
1人区
7つある。都民の3勝は堅い。今のところ自民全敗の可能性はあまりないが、都民ファーストが勝ち越すのが順当ではないかとみる。
荒川区(定員2)
都民・公明・自民・共産の主要政党からは各1名。
小池シンパはまず1議席を固めている。2議席目について、小池シンパと自民党が接戦になっている可能性がある。
共産党は3人を追う展開だと思う。
港区(定員2)
こちらは公明党が出ていない。都民・自民が各2名出馬。
都民ファーストが好調であり、都民が1議席を得ると見ている。
2議席目をめぐって自民と都民が接戦になっている可能性あり。
文京区(定員2)
都民ファーストがまず1議席
2議席目については、自民がやや先行して、共産が小差で追っているとみる。
墨田区(定員3)
小池シンパと自民で1議席ずつはとりそうだが、
3議席目は都民・自民横一線かも
江東区(定員4)
まず都民・公明・自民(順不同)に1議席ずつ分配だろう。
最後の議席を共産・自民・都民が横一線で争っているのだろうか。
新宿区(定員4)
順不同で都民と公明は大丈夫だろう。
残る2議席を共産と自民2名で接戦を演じているとみる。
品川区(定員4)
順不同で都民・公明・自民には1議席ずつ
最後の議席を都民の2人目・自民の2人目・民進・共産で接戦模様か?
大田区(定員8)
ここは都民・公明・自民は順不同で2議席ずつ配給されるとみる
残る2議席を自民の3人目・共産の1人目・民進で接戦を演じているとみる。
昨今の状況からすると、前者2名がやや先行しているのかも?
北区(定員3)
都民と公明は順不同で通るだろう。
最後の1議席を自民と共産が争っているとかんがえている。
本来であれば、自民がやや先行しているはず
板橋(定員5)
都民2名・公明・自民各1名の議席は順不同で堅いとみる。
最後の1議席は共産・自民で横一線になっている可能性あり
葛飾(定員4)
順不同で、都民・公明・自民に1議席ずつ分配しよう。
最後の1議席については、共産・自民が横一線になっているのではないだろうか
江戸川(定員5)
基本的には板橋と同じような状況だが、
最後の1議席は自民と共産が競っているが、前者が少しだけ先行か
八王子(定員5)
板橋と似たような状況
最後の1議席は共産と自民が接戦とみる。
町田(定員4)
葛飾と同様の構図か?
最後の1議席は票割次第であるが、基本的には自民・民進・共産の接戦とみる
北多摩1(定員3)
都民と公明には1議席ずつ順不同でいきそうだ。
最後の議席を自民と共産で接戦を演じている可能性がある。現時点では、自民が気持ち先行しているだろうか。
※豊島区について公明党が厳しい情勢という報道があった。要は都民と公明の票割りがうまくいっていないということのようだ。
管理人は以下のように見ていた
優勢→都民 公明 自民 ---- 共産(追う) 民進(厳しい?)
ところが報道によると
優勢→都民 自民 共産 ---- 公明(追う) 民進(?)
となっているように読める。しかし、これは公明党が一方的に主張しているに過ぎない。公明党はしばしば「当選圏外である!」という煽る戦術を繰り出してくる。確かに、政党機関誌では共産党も戦術を繰り出しているが、こちらは「大激戦」という言い方が多いので当選するともしないともいわない点からすると独特なやり口であろう。
別に、繰り出すのは政党の勝手なのだが、うっかりそういう戦術にはまらないことである。ここで、「公明党が落選決定」や「共産党候補に望み」などと安易にかんがえないようにしたいところ。
~各政党の得票数について~
全体の投票率
世論調査や期日前投票の増加から、50~55%あたりを予想する。
総得票は600万票以上になりそうだ。
都民~得票も1位か?
支持率から見ると、小池氏の291万票がそのまま得票になるとはかんがえづらい。
とはいえ、25~30%の支持率があるのだから、200万票前後行くのではないだろうか。投票率が上がるほど有利だと思われる。ちなみに当日の天気はいいらしい。暑くなりそうだけど。
公明~堅調に推移
前回の参院選挙では71万票。比例代表では2014年の衆議院選挙では70万票で、その前の都議選では64万票だった。今回は70万票超えてくるとみている。
今回は都民ファーストと連携である。都民+公明とすると単純に270万票に達するという想定も出来る。そうすると小池氏が都知事選で得た291万票に肉薄していくだろう。都民と公明の候補者同士でうまく票割りが出来ると威力が増す。
自民~得票数自体は前回並み
前回の参議院選挙では比例代表で210万票を超した。ちなみに前回の都議選は163万票である。現状の投票先への支持率をかんがえると、200万票はちょっと多い感じがする。前回の都議選並みの得票数になるのではないかとみている。目安は170万くらい。これを割ると、都民ファーストや共産に議席を奪われる。
共産~議席減も得票数は増えるかも知れない
議席減だと散々予想してきたが、実は得票数は増加とみている。前回の都議選では61万票だが、その後の2度の国政選挙ではいずれも比例代表で88万票と好調である。最近、やや支持が落ち着いて→再び復調するというカーブを描いたという情報もある。2つをかんがえるとやはり、前回を明らかに下回る可能性は低い。一応やや得票が落ち着くことを念頭に70万票を予想するが、これが80万を超えると議席が増えるとみている。
※補足:なぜ得票が増えても議席減なのか?
選挙区の定員に群がる候補者の数に関係がある。そこに主要政党が複数候補者を乱立すると、当選へのボーダーラインが下がる。例えば、定員5人の区で20人が立候補すると、単純計算で5%得票すれば平均以上になって当選のチャンスが出る。前回は、それで大量当選した。しかし今回は乱立状態でないために、共産は得票の割に当選しにくい環境にある。定員5人の区で6人しかいない場合は、20%はとらないといけないのだ。こうした状況を突破するには今回は90~100万票得ないといけないが、そこまでは厳しいだろう。
民進~票数減の恐れ
都民ファーストにもっとも票を食べられそうだ。支持率などを勘案しても前回の69万票からさらに下堀する恐れがある。
いよいよ投票日が迫っている。更新できる情報があれば積極的に流していきたい。
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